靴を選ぶときのポイント
良い靴が、素敵な明日へ運んでくれる!
靴と歩行の調律家 田村智津子です。
山口県下松市にて、3万人の足をみてきたママさん理学療法士が、足元のおしゃれと健康の両立を本気で応援します!
いつもブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。
今回も、過去のアメブロ記事のリバイバルをお届け致します。
良かったら、最後までお読みください。
目次
靴の基本的な選び方
足囲(ウィズ)が合っていて、中足部の押さえがしっかりしている
ウィズ(ワイズとも言う)とは、靴の裏にEとかEEとか書いてある、靴の幅を表す規格です。
足の親指(母趾)の付け根(中足骨頭)から小指(小趾)の付け根を通る周径(太さ)を計測し、足のサイズ(長さ)に対して広めか細めかを判断します。
幅が細い小さいものからA,B,C,D,E。A以下のものはAA,AAA,…と、Aが増えるほど幅が狭くなります。
E以上のものはEE,EEE…となり、Eが増えるほど幅が広くなります。
※表記がない靴は、一般的にE幅(日本で販売されている靴の殆どがE以上の幅広)
靴を履いて歩くときに足が痛くなる原因は、『靴が小さいから』『靴の幅が狭いから』『ヒールが高い靴だから』などと誤解されがちですが、本当の原因は、『靴の幅が広すぎる靴だから』。
靴が緩いと、歩くと靴の中で足が前に滑って、指が靴に当たってしまうのです。

パンプスやハイヒールなど、足の甲部分が開いている靴は、横から足を押さえるしかないので、ウィズが合っているかどうかが非常に大切。実は、靴の幅さえちゃんと合っていれば、ヒールの高さ自体は、あまり関係ありません。
でも、日本で主に流通しているのは、『幅が広すぎる+ヒールが高い』靴。
足にとっては、確かに、最悪です。
インソールを入れれば足が前に滑るのをある程度は予防出来ますが、やはり限界があります。
靴の幅が狭くあるべきなのは、踵~中足部(足ゆびの付け根の関節の手前)まで。
本当に幅を狭く作ってある靴は、ここが違います。
履き口の革の開き具合を
比べてみてください中央と右側は同じB幅ですが… 踵の大きさもずいぶん違います
ウィズが細く表記されていても、上げ底してあるだけで幅は広いままという、『なんちゃって細幅靴』を選ばないように注意しましょうね。(詳しくは、メールマガジンのバックナンバーにて)
アメブロで過去に投稿した記事も、良かったらご覧ください。
外反母趾の靴の選び方
足の指の付け根と靴が曲がるところ(ボールジョイント)が合っていること
歩くときには、『足の指全体に体重が乗ってからつま先で地面を蹴る』という動きが重要になります。
このとき、足の指は『靴底に向かって曲がる』のではなく、逆に、『付け根の関節だけが反っている』状態。
ここと靴底が曲がる位置(ボールジョイント)とが、きちんと合っている必要があります。

ボールジョイントから後ろ側は、逆に固い方が良いと言われています。
右図のように靴底がたわむと足底腱膜が必要以上に引き延ばされるため、足に悪影響を及ぼします。
(アーチの崩れや、蹴る力が指先へ伝わりにくくなる原因)
足趾機能は重心制御の要。転倒予防にも重要な役割を果たしていますので、足の指の機能を妨げないような靴を履きましょう。
<参考>
*足趾機能は、姿勢制御能力(特に前後方向の動的バランス)や歩行推進力に関与
*足趾屈筋群(足趾を曲げる筋肉)の筋力は他の部位の筋力(握力,膝伸展筋)と相関
*足趾屈筋群の収縮は歩行時の下肢の機能的運動連鎖の引き金
*足趾・足底練習はメカノレセプター(足底にある感覚受容器)を賦活
情報収集機能が向上⇒下肢運動連鎖を誘発し、姿勢制御能力が改善する
捨て寸がきちんと取れる靴
『捨て寸』とは、足の指先~靴のつま先部分までに設けられているゆとりのことです。
このすき間がないと、足が靴に当たって痛くなる原因になります。
捨て寸がとってあっても、先ほども述べた通り、靴の幅が広すぎたり踵~甲の押さえが不十分だったりすると足が前へ滑り、結局、捨て寸がない状態と同じになってしまいます。
私は、アカデミーに入る以前、甲部分のフィッティングを優先して小さめのサイズを選び、捨て寸が無くなるのを妥協せざるを得ませんでした。
スニーカーの中では、オニツカタイガーの『セラーノ』シリーズは、踵~甲部分がかなり絞られていて、捨て寸がしっかりと取れるのに足が全く前滑りしません。足と靴との一体感がすごく、初めて履いた時は衝撃的でした。
踵がきちんとフィットして抜けないもの
靴を選ぶときには、踵~甲がピッタリと合っていることが重要です。
踵の部分が大きいと、踵が靴から抜けたり、中でグラグラ動いたりしますし、靴の幅が広くて足が前に滑ると、踵と靴とのすき間がますます開いてしまいます。
靴を試着するとき、つま先立ちをしたり、店内を実際に歩いてみたりして、靴に変なシワが寄ったり、踵が抜けたりしないかどうか、ぜひ確かめてみてください。
実は、パンプスよりもフラットシューズの方が、踵は抜けやすいです。
*フラットシューズ自体が幅広のものばかりなので、踵部分も大きく作ってある
*ヒールが低い靴は高い靴と比べて歩行時の踵の高低差が大きい
(ウィンドラス機構の影響で、足のサイズ変化幅も大きくなる)
⇒甲部分のフィッティングを良くすれば、歩きやすくなる可能性がありますので、ご相談ください。
*私は足幅だけでなく踵もかなり小さいので、踵が抜けないことがない程です。冠婚葬祭用の黒パンプスは、足に気を取られることがないように、前滑り防止を兼ねてストラップ付きのものを履いています。
お金は大事…だけど、安すぎる靴には要注意!
靴が安く買えるに越したことはありません。
(実際、値段が高ければ高いほど足に良いとも限らないので)
ただ、あまりにも安い靴は、『安かろう悪かろう』になる可能性が高いです。
製造コストがかかるにもかかわらず、安くできるのには理由があるはず。
材料の質が悪かったり、必要な部品が省かれていたり、不当に安い労働力を使って大量生産されていたり、セールでは初めから『アウトレット用』として作られた製品が販売されていたり…そういう背景にも、目を向けたいものです。
また、大量生産の靴の殆どは、ブカブカに履くことを好む日本人向けに、幅が広すぎるものばかりになっています。
日本の靴メーカーは、『日本人の足が変化してきていることを知らない』のかもしれません。
『古い基準や間違った認識に合わせて靴を作らないと売れない』という事情もあるかもしれません。
驚くことに、『日本の消費者は靴のことを何も知らないから、大きめの靴を試着させて、売れればそれで良い』と、考えている量販店もあるそうですよ。
あなたの大切な足のことをきちんと考えてくれるお店で、靴を選びたいですね。
日本では、細幅靴メーカーさんの数や生産量が少ないので、どうしても割高になってしまいますが…
考えてみてください。少し高くても『本当に足に良い靴』と、安いけれど『たくさん売るためだけの靴』と…
あなたはどちらを選びますか?
消費者の意識が変われば、メーカー側も変わらざるを得ないはずです。
次回予告:幅の狭い靴は、どこで買える?
東京や大阪など、大都市には、幅の狭い靴を取り扱うお店がいくつかあります(次回もう少し詳しくお伝えします)が、地方にはそのようなお店がほとんど無いので、私が今後パンプスを買うなら、幅狭靴専門で通信販売も可能なメーカーさんを頼るつもりです。
現在、細幅靴オーダーシューズ専門店『シュープレモ』さんの靴をご自宅で試着できる
『自宅フィッティング』の、8月分予約申し込みが、昨夜から始まっています。
(私も予約しましたが、確定は8月に入ってからとのことで、ドキドキしています。)
今後は、コロナウイルスの影響もあり、自宅フィッティングを毎月開催されるそうなので、私としては助かります。
(自宅フィッティングは、お店のメルマガ登録者限定のサービスだそうです)
『オニツカタイガー』の靴は、オンラインストアの他、地方都市にもお店があるので、手に入りやすいです。
(中国地方の方、広島パルコ内にもお店がありますよ!)
当サロンでも、『セラーノ』の試着用シューズ(22.5㎝~26.0㎝)を準備しております。
サービス再開の際には、ぜひともお試しください(^▽^)/
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