靴を変えるのが先か、インソールを変えるのが先か
良い靴が、素敵な明日へ運んでくれる。
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靴と歩行の調律家 田村智津子です。
山口県下松市にて、3万人の足をみてきたママさん理学療法士が、足元のおしゃれと健康の両立を本気で応援します!
よかったら、最後までご覧ください。
『足が痛い、疲れる』…と感じたとき、あなたは?
靴を変えるのが先か、インソールを変えるのが先か
日本人は、靴に対して全くこだわりがない方と、関心が高い方とに分かれる印象がありますが、いずれにしても、『できれば靴を買い替えないで何とかしたい』と思うのが普通ですよね。
スニーカーでは、靴紐をしっかりと締めるだけでも効果があります。
次に考えるのは、インソールでの調整。靴のサイズやウィズが、ご自分の足の足長や足囲とあまり違わないときには有効ですが、調整できる範囲には限界があります。
また、痛みに関しては『ちょっとだけ合っていない』方が、かえって辛いことも。
(特に、パンプスやハイヒールは、甲の押さえが効かない分、ハードルが高い履物)
靴があまりにも足に合っていない場合は、買い替える方が早いですね。
結論:ご自分の足に合う靴を手に入れることが先決
インソールでのサイズ調整には限度がありますし、どんなに良いインソールを入れても、靴がブカブカでは、足が靴の中で動いてしまうので、その効果を発揮できません。
結局は、『適切なサイズ,ウィズの靴を手に入れるのが先決』ということになります。
まずは、ご自分の足を知るのが近道
足を計測して、適切なサイズとウィズを把握しましょう
『自分はだいたいこのサイズの靴を履いているから』といって、試着もせずに靴を買うことは、おすすめできません。
靴のサイズやウィズは、JIS規格の規定に基づいて表示されるのですが、その基準値には幅があるため、メーカーやモデルによってバラツキがあります。
そもそも、ウィズの表記がない靴がほとんど。
なので、『履いてみたときの足の感覚』で選ぶこと自体は間違いではありません。
ただ、ご自分の足長や足囲を把握した上で『靴が足にピッタリと合っている』感覚が分かっていることが前提です。
『日本人の足は幅広甲高』という思い込みや、『靴を脱ぎ履きする文化だから、あえて大きいサイズを選ぶことを良しとする』風潮のある日本では、適切なフィット感を味わったことがない方が多いと思います。
ぜひ、ご自分の足のサイズを計測してみていただくことをおすすめします。
私が適切なウィズを知るまでの実体験
靴屋さんで(もしくはご自身で)、足長や足囲を計測した経験はありますか?
私は若い頃から、『足幅が細く、靴の中で足がブレる』という自覚がありました。
初めて靴屋さんでサイズを測ってもらったのは確か7年前、東京方面へ出張に行ったときでした。
自分のウィズが『B』であることを知り、同時に『申し訳ありませんが、当店では取り扱いがありません』と、言われてしまいました。
その後は仕方なく通信販売(返品交換可能なお店)で幅の細い靴を取り寄せてみましたが、どれもしっくりきません。
神戸屋アカデミーに入るよりもずいぶん前から、市販インソールで靴を調整しながらどうにか過ごしていました。
それもそのはず、一般の靴屋さんでは立った状態で足囲を測るのが一般的です。
でも、体重がかかって横にベタっと広がった状態の足に靴を合わせても、足を支えることはできません。
また、細幅靴専門だとうたう某メーカーが、ウィズ『D』の靴を上げ底してウィズ『B』の靴として販売しているという裏話もあります。
(足囲の規格は満たしていても『幅が広くて薄い靴』だと、意味がありません)
これらの情報は、アカデミーに入って初めて知りました。
足の形を保つためには、座って体重をかけない状態で足に合わせる必要があります。
欧米では、座った状態で計測を行うのが一般的で、本格的なオーダーシューズのお店や、神戸屋アカデミーでは、その方法で計測します。
この状態でのウィズは、なんと『AA』。
JIS規格で最も細い『A』より、さらに細かったのです。
そして、実際にパンプスを履いてみたときの感覚では、さらに細い『AAA』が適していました。
靴のサイズ(足長)やヒールの高さでも、フィット感が変わります。
詳しくは、『ShoePremo 自宅フィッティング』の記事をご参照ください。
靴を変えただけでは解決しない場合も
例えば、膝の内側が痛いとき…
『膝の内側(鵞足周囲)が痛い』という方から、インソールについて相談を受けています。
評価してみないと、何とも言えませんが…
以前は市販の外側ウェッジインソールを使っており、今はそれが見つからないので、アーチサポート機能のあるインソールを入れているけれど、そのサポートが不十分な気がするとのこと。
仕事中の靴は、脱ぎ履きしやすいようにわざと大きめにしてあるそうです。
インソールが効かない場合も
外側ウェッジインソールとは、内側と比べて外側を高く作ってあるインソールのこと。
変形性膝関節症などでよく使われ、足裏を外側に向けることで、膝に力がかかる位置を外側にずらし、膝の内側の痛みを和らげる効果があると言われています。
アーチサポートとは、土踏まずを持ち上げることで、足が内側に倒れるのを防ぐ効果を期待するインソールです。
文字通り足のアーチ(特に内側縦アーチ)を支え、偏平足や開帳足,外反母趾,内反小趾などの予防に使われます。
ただ、インソールを入れても、問題が解決しない場合もあります。
これは、歩き方や足の動かし方を評価してみないと、分かりません。
股関節の使い方の癖が原因になっている場合も
以前アカデミー内で、鵞足炎のクライアントに対する指導について議論になったことがあり、西村先生からもご意見を頂きました。長いのでまとめますと
- まずはサイズの合う靴を履くこと、靴紐を毎回キッチリと締めること。
靴の履き方を変えることで正しい足の使い方ができるようにする。 - 次に、体の使い方を変える。
股関節が内旋して膝が内側に入るのに対し、バランスを取るために下腿が外旋してつま先が外側を向く動き(knee in & toe out)をなくすこと。
股関節が内転・内旋しないようなトレーニング(動的ストレッチ,動作指導)も必要。 - インソールの効果に期待するのはものすごく後からの話。
インソールの凹凸も最低限にするべき。
股関節の内旋は空中で起きるため、それを着地したときに効力を発揮するインソールで防ぐことはできない。内旋して振り出した時、足部は回内しながら着地体制に入る。 その足を回外させて受け止めて、膝が急に外を向くようになるため、膝関節に負荷がかかる。 -
参考Youtube わかりやすいです。
また、細井淳さんの膝関節セミナーレビューにも書きましたが
- 膝関節は、足関節(足部)と股関節とに挟まれており、両方の動かし方の影響を受けやすい
- 足部と股関節は横方向の力に耐えられる構造だが、膝関節は横方向のストレスに弱い
ということから、靴やインソールを変えれば膝関節にかかるストレスがなくなるとは限らないといえます。
なお、高すぎるアーチサポートは、足部アーチによる衝撃吸収の仕組み(トラス機構)の働きをさまたげるため、かえって足への負担が大きくなるとも言われています。
足底腱膜が圧迫されて、痛みが出たり伸びきってしまったりして、その機能を十分に果たせなくなることも考えられます。
足に合った靴を選び、靴紐をキッチリと結ぶようにするだけでも、足の骨格が整いアーチを補助してくれるので、まずはそこから試してみていただくことをおすすめします。
正しい身体の使い方を知れば、靴が足に合っているかどうかも、分かるようになります
靴は足と地面との間に必ず入るものであり、足に影響を与えます。
正しい歩き方を知っていると、靴が足に合っていないときに違和感を覚えるので、どのような靴を選べば良いかも、自然と分かるようになります。
詳しいことは、個別相談でお伝えしています。
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