夜はいつか必ず明ける

良い靴が、素敵な明日へ運んでくれる。

当HPへお越しいただき、誠にありがとうございます。

靴と歩行の調律家 田村智津子です。

山口県下松市にて、3万人の足をみてきたママさん理学療法士が、足元のおしゃれと健康の両立を本気で応援します!

 

高齢脊損患者様のその後

『脊髄損傷のリハビリ』プレゼン終了

一昨日、脊髄損傷のリハビリについてのプレゼン(というより勉強会)を行いました。

発表者は私でしたが、私を含めた3名で準備を進めてきました。

予想外の質問が出て少し焦りましたが、皆のおかげで、無事終了!

ありがとうございました。

 

この発表を行うきっかけになったのが、最近の記事で何度か取り上げている、ご高齢の脊髄損傷患者様。

若い患者様と比べると、高齢患者様は動作の習得に長期間を要する(到達レベルも低くなる)ことや、受傷前の身体の状態の個人差が大きいことなどから、患者様ひとりひとりに合わせたリハビリを提供していく必要があります。

リハビリ室でできる動作も、病室では褥瘡対策用のマットなど環境の違いから、実際の日常生活動作に結びつきにくいことが課題です。

また、食事動作などの際に腕を支える道具が不足していることを伝えたら、購入を検討していただけることになりました。

 

セラピストが悪者にならないといけないこともある

この患者様の今一番の問題点は、『障害受容』に難渋していることです。

後遺症が残ることを受け容れて、前に進むためのプロセスは

ショック期 → 否認期 → 混乱期 → 解決への努力期 → 受容期

という風になっているのですが、この方は今、自分の身に何が起きたか分からない『ショック期』を過ぎ、後遺症が残ることを受け入れられない『否認期』にいる状態。

 

『一人で(車いすから)ベッドに戻るからこのまま置いて帰って』

『過保護にリハビリされているから、いつまでも歩けない』

『早く退院させて。必要に迫られれば歩けると思う』

などという発言が出始めました。

 

歩行に関しては、現時点でできる最大限のことをやっています。

免荷式歩行リフトや長下肢装具(両脚で2本)を使い

倒立振子運動やCPGの賦活を意識して、股関節をしっかりと伸ばして50m×4本歩きます。

だんだんコツがつかめてきたので、歩幅もスピードも上がりました。

(けっこう、頑張ってるよ!?)

 

もちろん、特殊な方法を使わずにできるのなら、とっくにやってます。

できる状態ではないから、やっていないだけなんですよ。

…なんて言っても、今は分かっていただけないので言いませんが(^^;

 

医学的知識のない患者様が、障害を受け容れるのは簡単なことではありません。

(私だったら、先が見えるだけに、かえって自暴自棄になりそうな気もしますし)

 

昨日は、無茶なことを言い続ける患者様に『できない』ことを分からせるために、あえて本人の希望通り、装具やリフトをつけずに立つ練習をしてみました。

もちろん、両脚には力が入らないので、理学療法士2名が全体重を支えた状態で。

 

その後も、まだいろいろおっしゃっていたので、分かっていただけたのか定かではありませんが…

医療従事者の『正解』と、患者様の『正解』とが異なるということは、これまでにもたくさん経験していますから…

 

今は、自分を悪者にしてでも、患者様にリハビリを続けていただきます。

スッキリとはしないですけどね(^^;

 

自分自身を諦めないで

『鬼滅の刃』最終巻発売記念広告から

昨日、『鬼滅の刃』最終巻が発売となり、広告が載っている新聞全部と、コミックス23巻を夫が買ってきてくれました。

広告に載っていた、私の推しキャラ我妻善逸くんの名言は

『俺は、自分が信じたいと思う人をいつも信じた』

ストーリーの序盤に出てくる、最初の名言。

これ、深いんです。後からじわじわ効いてくる。

 

過酷な生い立ちや、『一つの技(壱ノ型)しか使えない』劣等感を持つ彼が、もがき苦しみながらも、人を信じることや成長することを諦めなかった。

これが根底にあるから、道を踏み外すことなく、一つの技を極め、『しあわせの箱』に空いた穴を埋めて自分を満たし、他人に与えられる人間へと成長できたのではないでしょうか。

 

ヘタレなところがなくなったわけではありませんが、それで良い。短所も含めて、自分です。

それを一旦脇に置いて戦えるなら、無理矢理なくす必要はないと思います。

 

そして、最後には幸せをつかみました。

この笑顔を見ると、自然と涙が出てきます。

 

私達の人生においても

自分の力ではどうにもならないこともありますし

騙されたり、裏切られたりすることもあります。

 

どんなに打ちのめされようとも、いつか必ず夜は明けるから、目の前の何かを信じて進んでいく。

格好悪くても、尊いことだと思います。

 

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