リハビリも日々進歩しています
良い靴が、素敵な明日へ運んでくれる。
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靴と歩行の調律家 田村智津子です。
山口県下松市にて、3万人の足をみてきたママさん理学療法士が、足元のおしゃれと健康の両立を本気で応援します!
目次
勉強会にかける思い
免荷式リフトを、もっと活用したい
昨日は部署内(回復期リハビリ病棟)で勉強会があり、免荷式歩行リフトPOPOについて発表しました。
PowerPointも使用しない敷居の低い勉強会で、時間もあまりなかったので、以前の記事で取り上げた大腿骨骨幹部骨折の症例にも使用可能と考えられるハーネスを簡単に紹介し、詳しくは学術論文を添付することに。後半は実際にリフトを操作し、使用方法の確認を行いました。
ひとまず、ハーネスを購入してもらえるか打診してもらえることになり、嬉しかったです。
準備に多少手間はかかるけれど、慣れれば非常に使い勝手が良いので、なるべく多くの方に活用して欲しい。
特に、足に体重をかけられない時期が長くなる患者様には、『自然に歩ける感覚』を忘れないよう、少しでも早く立ったり歩いたりする練習を始める方が良いと考えています。
<オリジナル資料>
https://drive.google.com/file/d/1SD1ZcVsquYb3z9KZTdAfqM6Hc4d-9A1d/view?usp=sharing
<参考文献>
体重免荷式歩行器(POPO)による歩行
POPOを使うことで得られる神経学的効果
これは理学療法士向けのマニアックな話になります(^^;
まず、以前の記事『股関節を伸ばして歩くのを勧める、深い理由』でもご紹介した、CPG(central pattern generator)の賦活。
身体に装着したハーネスが下部体幹・股関節を覆って腹圧を高め、ベルトが坐骨を下から支えて引っ張り上げることで、体幹を支えてくれるので、立脚後期での股関節をしっかりと伸ばして歩けるようになります。
これが足を前に出すために股関節を曲げる筋肉が働くスイッチになり、この筋肉から得られる感覚によってCPGが駆動されるという仕組みです。
また、天井から身体を吊り下げてトレッドミル(ルームランナーやベルトコンベヤーのような機械)の上を歩くのとは違って、免荷式リフト歩行器(POPO)では、患者様自身が床の上を歩いて移動するので、身体の各部分の感覚や、目に映る景色の流れなど、より自然な感覚がたくさん入ることになります。これが、空間と自分の身体との位置関係などを認識するのに適しているとされています。
ネットニュースの最新記事から
運動機能回復には「運動主体感」が重要な役割を果たす
<元記事>
マイナビビニュース:身体のリハビリにおいて「運動主体感」がより効果的な回復を促す – 東北大
今回の成果は、自己身体の気づきである「身体所有感」と「運動主体感」のうち、「運動主体感」だけが運動能力の改善に寄与することを初めて明らかにしたものだ。運動機能回復のためのリハビリテーションに重要な役割を果たしている身体認知のメカニズムを理解する上で、重要な発見となったという。
今回の発見により、運動機能障害を有する患者の麻痺した身体の運動能力や、事故などにより身体の一部を失った患者が装着する義手や義足などの運動制御を改善するための効果的な方法として、運動主体感の人工的操作が有効であることを示しており、運動機能回復のリハビリテーションに新たな道を開くことが期待できるとした。
リハビリテーションの現場では、患者の麻痺した身体の動きを回復するために、患者自身が患者の麻痺肢に意識を集中しながら、その麻痺肢を動かそうと努力することで徐々に動くようになる。これまで、この麻痺肢に向ける身体意識とは何なのかが謎のままだったそうだが、今回の研究により、その身体意識の正体は、運動主体感であることが確認された。従って、麻痺肢の物理的な動きに伴って、その麻痺肢に対して運動主体感を強く感じるようにできれば、より早く麻痺肢の運動機能を回復できることが期待されるという。
これは、先日ネットニュースで見つけ、Facebookでシェアした記事です。
VR技術と比べるとかなり原始的な方法ですが、免荷式リフトでの歩行練習も、運動主体感を得られやすい運動のひとつではないかと思い、今日のブログにも載せることにしました。
この記事で『心の中の身体』『身体意識』『自己身体の気づき』などと表現されているものを、私達理学療法士は『ボディイメージ』と呼んでいるのですが、それを『身体所有感』と『運動主体感』に分けて考えると理解しやすいのだなと感じました。
被験者自身の手は見えないようにし、その代わりにCGで描かれた手(CGハンド)を提示。CGハンドを自分の手と感じる「身体所有感」と、自分がCGハンドを動かしていると感じる「運動主体感」を、CGハンドに対して独立に制御できる実験環境を構築したそうです。VR技術でそれらを制御できるということに、驚きました。
POPOの勉強会で使った文献には、網膜上で変化する景色の流れが『自分が動いたから』だと認識するためには、目以外の器官からの情報が必要だと書かれていたので、いったいどういう仕組みなのでしょうか?非常に興味深いです。
この技術が今後、リハビリへどのように応用されるのかが楽しみですね。
理学療法士が不要になる日が、本当に来たりして…?
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